企業活動においては、PDCAという問題解決プログラムが運用されています。もともとは製造業で品質改善活動や生産性向上のために用いられる手法ですが、業種の垣根を越えて広く知られる概念となってきました。特段の応用なしに教育の現場でも即効性のある方法として使うことができます。PDCAとは、plan-do-check-actionの頭文字をとったものです。
まず第一に、起こっている問題を正しく認識し、解決方法を検討しその実行計画(plan)を練ります。続いてはその計画通りに改善策を実施(do)します。そしてその成果を検証(check)し、解決に伴う歯止めや横展開(action)をします。もし対策を実施しても効果が薄ければ改めて検討し直し、最初からやり直します。
こうして限りなくPDCAサイクルを回し続けることによって問題解決型の体質を作り上げていきます。この手法を教育に用いても面白い効果が得られるでしょう。特に家庭教師は短期間での成果が求められます。例えば中間試験で惨憺たる成績だったとしても、期末試験で挽回して通信慕情の成績は現状以上のものとしたい、あるいは中学3年生から取り組んで志望校に合格を果たしたい、というニーズです。
勉強に対する生徒の態度や姿勢は個人差によって大きな幅があります。そのため家庭教師の側が必要に応じて共生しながら勉強をする体質に変えさえなくてはなりません。これは闇雲に行なっても効果が薄いので、先のPDCAサイクルを用いると効果が上がるのです。こうした改善によって勉強への姿勢が変わることこそ家庭教師の醍醐味といえるでしょう。